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まず結論:今日の悩みを1つ選ぶ
ドラム初心者が「何を練習すればいいかわからない」と感じるのは自然なことです。
ドラムは、手足の動き、テンポ、音量、曲への合わせ方、フィルイン、自宅練習の環境など、考えることが多い楽器です。最初から全部を均等に練習しようとすると、かえって今日やることが見えにくくなります。

まずは今いちばん困っていることを1つ選びましょう。
下の表の中から、今の自分に一番近いものを選ぶだけでも十分です。迷ったら、この記事の中から「今日やること」を1つだけ選んでください。
| 今の悩み | 今日やることの例 |
|---|---|
| 自宅で練習できない | 練習パッドや膝上で、手順やリズムだけ確認する |
| 何を練習すればいいかわからない | 「曲」「基礎」「確認」に分けて、各5分だけ触る |
| 練習が続かない | 好きな曲の一部分だけを短く練習する |
| 手足がバラバラになる | 右手、左手、足を分けてゆっくり確認する |
| テンポキープが苦手 | 短いフレーズを録音して、走る・遅れるを聞く |
| フィルインが単調になる | 1つの短いフィルを、元のビートへ戻るところまで練習する |
この記事では、初心者が悩み別に最初の一歩を選べるように、練習の優先順位を整理します。
練習は「曲」「基礎」「確認」に分ける
練習メニューに迷ったら、まずは次の3つに分けて考えると整理しやすくなります。
- 曲: 好きな曲に合わせて、ドラムを叩く楽しさを残す
- 基礎: 8ビート、スネアとバスドラムのタイミング、短いフィルを反復する
- 確認: メトロノームや録音で、テンポや音量の崩れを確認する
私の場合、初心者時代は曲を演奏できるようになること自体が楽しく、迷わず曲練習を選んでいました。一方で、基礎練習だけを続けることには何度も飽きていました。
だからこそ、「これが叩けたらもっと楽しいのに」と思ったタイミングを、練習の優先順位を見直す合図にすると取り組みやすいです。これは私の経験にもとづく考え方であり、すべての人に同じように当てはまるとは限りません。
1日15分だけ練習するなら、たとえば次のように分けられます。
- 好きな曲に合わせる時間
- 8ビートや短いフレーズをゆっくり反復する時間
- メトロノームや録音で、できたことと崩れたところを確認する時間
これは固定の正解ではありません。練習できる環境、演奏したい曲、目標、使える時間によって優先順位は変わります。
大事なのは、「今日は何を少し良くしたいのか」を決めてから練習することです。
悩み別ロードマップ
自宅で練習できない
自宅でドラムセットを叩けない場合は、「家では何もできない」と考えるより、家でできる練習とスタジオで確認する練習を分けると整理しやすくなります。
家でできる候補は以下です。
- 練習パッドで手順やリズムを確認する
- 膝やクッションを使い、音量を抑えて手の動きを確認する
- 足は強く踏むより、入るタイミングを意識する
- 曲を聴きながら、ドラムが入る場所や展開を数える
- スタジオに入れる日に、家で確認した内容をドラムセットで試す
私の場合、初心者時代はどのような練習パッドが適しているのか知見がなく、スローンがないことや、バスドラム用の練習パッドの代替品探しにも困っていました。特に足回りの練習は、踏み降ろし動作によって振動や低音が伝わりやすい点に注意が必要です。
自宅練習では、音だけでなく床や壁を伝わる振動にも気をつける必要があります。防振台やペダル周りのDIY対策は参考情報になりますが、住環境によって結果が変わるため、どの住まいでも問題ないとは言い切れません。
また、私はシンバルに布を貼る消音方法を試した経験がありますが、あまり消音できず、感触が変わりすぎる点も気になりました。ただし、シンバルだけを小さくしても、ペダルや床への振動は別問題として残ります。これも私個人の経験であり、環境や目的によって感じ方は変わります。
なお、「そもそも自宅でドラム練習ができない」「音や振動が気になって練習場所に困っている」という場合は、自宅練習・スタジオ活用・練習パッドの使い分けを整理した、
こちらの記事もあわせて確認してみてください。
何を練習すればいいかわからない
何を練習すればよいかわからないときは、練習を「曲」「基礎」「確認」に分けるところから始めると考えやすいです。
私の場合、教則本や付属音源だけで練習していると、
「このメニューがどう演奏に反映されるのか」
というビジョンが浮かびにくく、続きにくいことがありました。
そのため、まずは好きな曲やコピーしたい曲の中で使われている動きから逆算するのも一つの方法です。
たとえば以下のように分けられます。
- 好きな曲を1曲聴いて、叩けそうな部分を探す
- その中の1小節だけをゆっくり練習する
- 最後に録音して、テンポや音量が崩れていないか確認する
最初から完璧な練習メニューを作る必要はありません。
今日は曲を楽しむ日 / 今日は8ビートだけ整える日 / 今日は録音を聞く日
というように目的を分けてもよいです。
練習が続かない
練習が続かないときは、練習内容が難しすぎるか、成果が見えにくい可能性があります。
私の場合、目的のないルーディメンツ練習は続きませんでした。
ルーディメンツとは、シングルストロークやダブルストロークなど、スティックコントロールの基礎練習のことです。それらを会得しても、どう演奏に反映できるのかが見えなかったためです。
ルーディメンツそのものを否定するわけではなく、好きな曲やコピーしたい曲の中で
「この動きが必要だ」と感じてから取り組む方が、意味を感じやすい場面もあります。
続けやすくする候補は以下です。
- 1曲全部ではなく、1小節だけにする
- テンポを上げる前に、ゆっくり叩けるか確認する
- 練習前後を短く録音して比べる
- できなかったことだけでなく、できたこともメモする
- 好きな曲に合わせる時間を残す
基礎練習だけを続けるのが難しい場合は、曲練習と短い基礎練習を組み合わせる方が合うかもしれません。私の経験では、「楽しさ」や「達成感」が練習を続ける源泉になっていました。
それでも練習を始めるまでが重く感じる場合は、練習を再開しやすい形に分解した
こちらの記事を参考にしてみてください。
手足がバラバラになる
手足がバラバラになるときは、複雑なフレーズを増やす前に動きを分解すると整理しやすくなります。まずは、以下のような順番で確認します。
- 右手だけで一定のリズムを刻む
- 右手に左手を足す
- 最後にバスドラムを足す
- テンポを落として、どの音がどこに入るか確認する
- できたら、短い曲の一部分に当てはめる
私の場合、ハイハットオープン時に他の手足がつられてしまう課題に向き合った経験があります。そのときは、左足を開く瞬間に、右足や姿勢がどう動いているのかに意識を向けることで、タイミングや体の安定を考えやすくなりました。
特定の曲やフレーズでなければならないわけではありません。体幹が揺れやすい、足を上げ下げすると他の手足がつられる、と感じる曲の一部分をゆっくり確認するところから始めると現実的です。
テンポキープが苦手
グルーヴやテンポキープは、自分では判断しにくい悩みです。
私の場合、メトロノーム練習を始めたころはクリックにまったく合わせられませんでした。また、自分ではジャストなタイミングだと思っていても、周囲からは後ノリと言われることが多いと気づいた経験があります。
メトロノームはテンポを確認する有力な道具ですが、私は日頃の練習では「ガイド」として捉える方がよいと感じています。クリックに合わせることだけに意識が寄りすぎると、曲や歌を思い浮かべて演奏する感覚が薄くなる場合があります。
ただし、ズレをすべて個性として片づけるのも危険です。どこまでが味で、どこからが能力不足に見えるかは、他人の評価や演奏状況によって変わります。
最初は以下のような確認が考えられます。
- ゆっくりしたテンポで同じパターンを叩く
- 走るのか、遅れるのかを録音で確認する
- 曲全体ではなく、短い範囲だけを確認する
- メトロノームなしの演奏と、メトロノームありの演奏を比べる
私は録音前には「そこそこいけるはず」と思っていても、
録音後には理想と現実の差を強く感じたことがあります。
音色、粒立ち、ニュアンス、速いテンポの曲でフィルが少し早く終わることなど、
録音すると気づきやすくなります。
スマホ録音・録画でも、テンポや体の動きのズレに気づく材料にはなります。
好きなドラマーが叩いている動画と同じ角度で撮影し、それを比較するのも面白いです。フォーム、スティックの角度、体の揺れ、叩くタイミングなどを見ると違いに気づきやすくなります。
フィルインが単調になる
フィルインが単調になる場合は最初から派手なフレーズを増やすより、
短いフィルを安定して使えるようにする方が取り組みやすいです。
候補になる進め方は以下です。
- 2拍または1小節の短いフィルをひとつ選ぶ
- ゆっくりしたテンポで反復する
- フィルの後に元のビートへ戻るところまで練習する
- 曲のどこで使うと自然か確認する
- 録音して、テンポが崩れていないか聞く
私の場合、シングルストロークの反復練習に取り組んだことで速いテンポでの連打の感覚を考える助けになりました。ただし、これは私には役立った一例であり、誰にでも同じ効果があるとは言えません。
また、リズムパターンを叩きながらハイハット側で一定の刻みを保つ練習では、音の相対的な位置関係を意識しやすくなった経験があります。初心者向けに扱う場合は、まずはゆっくりしたテンポで、無理のない範囲から始める方がよいです。
FAQ
ドラム初心者は、まず基礎練習だけをすればよいですか?
基礎練習だけに絞る必要はありません。
好きな曲に合わせる時間と、短い基礎練習を少し組み合わせると取り組みやすいです。
1日15分でもドラム練習になりますか?
目的を絞れば、短い時間でも練習になります。
たとえば、「今日は8ビートだけ」「今日はフィルから戻るところだけ」「今日は録音して聞くだけ」
というように小さく区切る方法があります。
メトロノームは最初から使うべきですか?
テンポを確認する道具として役立ちます。
ただしクリックに合わせることだけが目的になると、曲の流れや歌を思い浮かべる感覚が薄くなる場合もあります。「メトロノームは絶対基準ではなく、ガイドとして使う」と考えると取り組みやすいです。
自宅でドラムセットを叩けない場合、何をすればよいですか?
練習パッド、膝上練習、リズムを数える練習、曲を聴いて構成を覚える練習などが候補になります。
足回りの練習は振動が伝わりやすいため、住環境に合わせて無理のない範囲で行ってください。
好きな曲だけ練習してもよいですか?
好きな曲を練習することは、続けるきっかけになります。
私の場合も、曲を演奏できることが楽しかったため、初心者時代は曲練習を中心にしていました。
ただし、曲を通すだけでは苦手な部分が残る可能性があります。
うまくいかない部分だけを切り出して、ゆっくり反復する時間も作ると整理しやすいです。
まとめ
迷ったら、次の順番で小さく始めてみてください。
- 今の悩みを1つ選ぶ
- その悩みに近いセクションを読む
- 今日やることを1つだけ決める
- 5分から15分だけ練習する
- できたこと、崩れたこと、次の練習の狙いなどを短くメモする
最初から全部を練習する必要はありません。
「今日は自宅で手順だけ確認する」「今日は曲の1小節だけ叩く」「今日は録音してテンポを聞く」くらいまで小さくしてよいです。
練習が続くと、できることが少しずつ増えます。できることが増えると、曲を叩く楽しさも増えます。その流れを作ることが、初心者にとって大事な最初の一歩です。





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